雷門イレブンとの一戦から帰るや否や、直ぐ様ヒロくんに先程の動向の真意を問い詰める晴矢君。
友達だ、なんてあっさり言われて、途端に只でさえ物騒な表情が益々歪んでいく。
つい先日私たちプロミネンスではなく、グラン率いるガイアがジェネシスの称号を得てからと言うもの、
晴矢くんはいつにもましてヒロくんに突っかかるようになり、その様は目に余るものがある。

まあ、当のヒロくんはさして気にしてない様子で、晴矢君はそれがまた気に入らないんだろうけど…



「ねえ、も守と友達だもんね」



と、突然今まで円堂くんを語っていたヒロくんが私を振り返った。
話せば晴矢君絶対いちゃもんつけてかかるから、と思って晴矢君には言わなかったのだけれど、
以前ヒロくんに誘われて私も円堂くんに会いに行ったことがあるのだ。

突然のヒロくんの発言に、晴矢くんはおろか風介くんすら目をまん丸にした。
と思ったら、途端に晴矢君は目で殺せるんじゃないかって思うほど凶悪な顔で私を睨みつける


「グランと出掛けるなんて聞いてねえぞ」
「聞かれてないもん」


元々つり気味の瞳を益々吊り上げて晴矢君がドスの聞いた声で私を責める。
いや別にそんな脅迫するみたいな顔されるほどなにもしちゃいないんですけどねえ

と心では弁解の言葉も思い浮かびつつ、晴矢君の嫉妬丸出しな姿はひどく可愛いので
もちろんそんな言葉など言うつもりもない。

普段私に無関心な顔してる晴矢君の唯一可愛い一面なのだから、少しくらい楽しんだって罰はあたらないでしょ
無言でぱちぱち瞬きを繰り返して彼を見つめていたら、そんな私に業を煮やして壁でも殴りつけんとする晴矢君。


「じゃあ頼んだら晴矢君、私と2人で出掛けてくれた?」


指し計ったかのようなタイミングでそう彼に問い掛ければ、
晴矢君は相変わらずの凶暴な顔で当たり前だ、と吐き捨てるように私に言った。

そんな2人のやりとりを見ているヒロ君は至極楽しそうに笑ってコチラをみている。
風介くんは呆れたようにメンバーを連れて何処かへ行ってしまったようだ


「じゃあ明日、一緒にお出かけしよう?」
「明日といわず今日だ、今日、今から出掛ける!」

にやにやしながら晴矢君の顔を覗き込んだら、彼は眉毛を吊り上げて私の腕を掴んだ。
そしてすごい力で、そのままずるずる私を出入り口までへと引き摺って行く
そんな私たちを見てたヒロくんに手を振って、それに彼が振り返そうとする頃にはもう扉は閉まってた。


「晴矢君、ユニフォームのまんま行くの?」
「べつになんだっていいだろ服なんて」
「そんなこと言うならヒロくんに言いつけるーんだ」
「うるせえ」




(2010.05.13 Alice)