![]() ぴこぴこぴこ 俺の隣りで語尾に顔文字つけてはしゃいでる朱牡丹先輩顔負けの様子で 携帯片手にベンチでにこにこしてるを見てちょっと苛々する どうせ誰にメールしてるかなんて判りきっちゃいるが、相手が相手だから余計に腹が立つ。 どーせ 『冥ちゃん』 だろ。 「なあ」 もうマウンドには屑桐さんがあがってるっていうのに、俺は早足でベンチに戻る そしてそこに腰掛けて携帯の画面相手に楽しそうにしてるそいつを上から見下ろせば 声をかけられたことに驚いた顔もせず、は不思議そうにこちらを見上げ返してきた 「どうしたの、みぃちゃん?」 携帯をパタンって閉じて、俺を見ながら首を傾げる。 きゅってあがった口角、 どうにもご機嫌のご様子で それがまた俺を苛立たせる 結構強めに肩押さえて、その小さ目の口に無理やりキス それも、角度変えて、2回も。 流石にそれには驚いた様子では目を丸くした。でも嫌な顔はしない。 何を突然、って瞬きしながらその頬がピンク色に染まってることに満足して俺は今度こそグラウンドに踵を返した。 「あのなあミヤ…… 今一応試合中(−−)」 「行って来ますのチューくらい貰ったっていいっしょー景気付けに?」 サードベースから見えたお相手ベンチに座るアイツの人でも殺せるんじゃないかって位の視線が気持ちいいったらないね。 |