![]() 「ねえ、ねえみぃちゃん」 「なに」 珍しく事後自分からべたべたと甘えてくるの髪を梳かしながら目を閉じる。 好きな女から自分家のシャンプーの匂いがするって悪くないよな、とか馬鹿みてーな事ばっか考えてるとか 出来れば一生知られたくないものだと思う。 後にも先にも、こんなに入れ込むのもペースを乱されるのも コイツだけで十分だ。 「なんかねー今日懐かしい感じがする人に会ったよ」 「なんだそれ、誰だよ」 「あのねあのね、十二支高の野球部の猿野くんって人」 「十二支…? ていうかオマエ、犬飼に会いにいってたのかよ」 「あ、しまった」 冥ちゃん冥ちゃんいーかげんホントやめてくれないですか、 俺の立場ってどうなんの? 眉間にしわ寄せてたらが『ご、ごめんね』とぺたりと身体をくっつけてきた でも私が一番好きなのはみぃちゃんだから、怒ったら嫌だよ、とか甘えた声でそう呟く 「あーうぜえ、まじそういうのズルイからやめろ」 「み、みぃちゃ、 ふあッ ちょ、どどど、何処触って!」 「うるせー黙ってろ」 ていうか さるのって、 誰だっけ? |